電子機器開発の一般的な費用

 特殊な電子機器や制御装置や実験装置が欲しい場合、どの程度の費用と期間がかかるのでしょうか?

 それを説明させて頂く前に、まず一般的な電子機器の開発手順について解説します。

  • 仕様打合せ(どのような機能や性能が必要か?)
  • 基本設計(その機能や性能を実現するのに何が必要か?)
  • 詳細設計(それぞれの部分の機能や性能を決めます)
  • 回路設計(それを実現する回路を設計します)
  • 部品集め(試作に必要な部品を集めます)
  • 試作(動作確認のためのハードウェアを作ります)
  • ソフトウェア開発(必要な場合)
  • 動作検証(実際に動かして動作を確認します)
  • プリント基板設計(製品化のために必要です)
  • プリント基板試作
  • プリント基板実装組立
  • プリント基板での動作検証
  • プリント基板修正
  • プリント基板発注
  • 部品発注
  • 実装指示書などの作成
  • 実装組立
  • 出荷検査
  • 梱包出荷

 ざっと、こんな感じになります。材料費は回路設計が済まないと原価が計算できませんが、普通は仕様打合せで仕様を決定後、おおよその金額の見積もりを出してもらいます。

 人件費の計算は、人月という単位でどの程度の時間がかかるか、それに単価を掛けて算出します。普通は人件費に事務管理費用として総額の10%程度が加算されます。

 人月というのは、開発にかかる月数(何か月かかるか)と同時進行の人数を掛けた数字です。そして、人月に単価を掛けて算出しますが、単価は仕事のレベルによって違い、だいたい次のような単価が目安になります。

人月単価の目安

  • システムエンジニア:80~120万円
  • 回路設計エンジニア:50~80万円
  • プログラマー:30~50万円
  • 試作30~40万円
  • 検査梱包:20~30万円

時間単価の目安

 小規模な開発の場合は時間単価が計算に使われます。いわゆる時給ですが、最低賃金よりずっと高めなのは、能力の高い人は給料を多く払わないと来てくれないのと、事務所経費、事務経費、人事経費、社会保険料の会社負担分、労災保険料(全額会社負担)などの費用が必要だからです。

  • システムエンジニア:時間8,000円~10,000円
  • 回路設計:時間6,000円~8,000円
  • 試作:時間3,000円~5,000円
  • 検証:時間8,000円~10,000円
  • 出荷検査:時間2,000円~3,000円

結局いくらかかるの?

 これは簡単には言えません。打合せや現地作業にかかる人件費や旅費、将来の保証にかかる費用などが取引先の場所や時期や相手の担当者によって変わるからです。

 では逆に、少しでも費用を節約するためには、自分でできることを自分ですれば良いことになります。たとえば仕様書などを自分で作れれば、面会での打合せが不要になりますので、それに伴う旅費や時給がかからなくなります。

 現地調査や据付設置なども自分でできれば、電子メールなどのやり取りで済みます。

 大きいのは保証のための費用で、保証期間にもよりますが、保守費用を別契約にすることにより、当初の費用を抑えることが可能です。

 電子機器の開発は建築業に似ているところがあります。現地作業を減らせるプレハブ構造は安くなりますし、地盤の硬い土地では基礎工事が少なくて済みます。

 逆に全部丸投げで、完成してから直したりしていると、いつまで経っても完成しないばかりか費用も無限に膨らみます。

 また、見積には普通はお金をもらえませんし、見積をしたからといって必ず受注になるとは限りませんので、普通は見積にかかる費用を何倍かにして総額に上乗せします。

 1時間で終わる仕事のために遠隔地まで何度も行かないとならないとなると、その分の旅費や人件費も上乗せされます。

 また、同じ仕事でも人によって何倍も所要時間が変わったり、見積そのものを適当に出して来る会社もあります。

 以前、私が給湯器の見積を取った時に、配管カバー14個とか書かれていて、わざとだと思うのですが、「1式」を「14」と間違えていて、とんでもない金額になってたことがあります。

 当然、その会社には発注しませんでしたが、やりたくないのであれば、そうはっきり言ってくれれば良いのに、衝突を避けてそうしたのでしょうけど、物凄く後味が悪いですし、お互いに時間の無駄です。

で、結局いくらかかるの?

 近くの会社で、協力的で、保証費用が別であれば、簡単な仕事は数万円程度、小規模な開発は数十万円程度、何か月もかかるような中規模の開発は数百万円かかります。

お手伝い大歓迎!

 残念ながら一人でやっていますので、大規模な開発はお受けできないのが現実です。また、近年は老眼の進行により、細かい作業を長時間続けるのが苦痛になってきました。

 専門学校の講師を20年以上させていただいていますので、教えるのは得意で評価も高いです。そこで、基本的にご自身でできるようになっていただくサポートを中心にビジネスを実行したいと考えています。

 ご自身のスキルアップを目指しておられる意欲の高い方をサポートして、次の世代の電子技術者を多く育てたい夢がありますので、自分で努力されない他力本願の方は長期的なお付き合いはしたくありませんが、意欲的で常識をわきまえておられる方であれば、簡単な質問であれば料金をいただかずにお答えしようと思っています。

 もちろん、ビジネスとしてやっている以上、来てほしいとか、持ち帰って作業して欲しいとかは、正規の料金をいただきますが、こちらの指定する日時と場所に来ていただけるのであれば、初回限定で、お茶代程度で簡単なお手伝いをさせていただきます。

 申し訳ありませんが、講義中や打ち合わせ中は顧問先の緊急の連絡以外は電話に出られませんので、初回はメールでお問い合わせください。

 なお、添付ファイルを見てのコンサルティングは有料となりますので、初回無料相談の際はファイルを添付されないようにお願いします。